
正直、この曲、ずっと「いいバラードだな」で止まってました。
でも、桜井さんがリスザルを亡くしておんおん泣きながら書いた、という話を知って。
そこから全部が変わった。
言葉の通じない相手を愛すること。
それがこの曲の出発点だと知ってから、歌詞の意味がちょっとずつ違って聞こえてきます。
左脳に書いた手紙 ぐちゃぐちゃに丸めて捨てる
左脳=理論。
愛を説明しようとするほど、本当のことから遠ざかっていく感じ、わかる気がするんですよね。
言葉にした瞬間に何かが死ぬ。
だから捨てた。
半信半疑
半信半疑 傷つかない為の予防線を
全力で信じて全力で裏切られたら立ち直れない。
だからちょっとだけ疑っておく。
これ、弱さじゃないと思うんですよ。
疑いながら手放せない状態って、100%信じるより実はしんどい。
その「しんどい」を続けていられること自体が、本気の証拠な気がして。
「面倒くさい」がラブレターになる瞬間
面倒臭いって思うくらいに 真面目に向き合っていた
どうでもいい相手のことは面倒くさいとも思わない。無関心になるだけで。
機嫌を読んで、LINEの返信に悩んで、仲直りの言葉をひねり出す。
全部面倒くさい。
でもその面倒くさかった時間の総量が、そのまま愛の総量だったりする。
記念日より、小刻みな記憶
カレンダーに記入したいくつもの記念日より 小刻みに 鮮明に 僕の記憶を埋めつくす
高いレストランで食べた夜より、風邪の時に作ってもらったおかゆの方が鮮明に残ってたりする。
「小刻みに」という言葉の正確さに、毎回少し驚く。
記念日って実は、記憶に残りにくいんですよね。
特別すぎて、逆に輪郭がぼやける。
「どうせ」という降参
共に生きれない日が来たって どうせ愛してしまうと思うんだ
そして核心。「どうせ」。
普通は諦めの言葉ですよね。でもここでは違う。
頭で「忘れよう」と決めても、心は勝手に動いてしまう。
重力みたいなもので。
「どうせ愛してしまう」は、降参の言葉なんだけど、なんか清々しい。
言葉の通じないリスザルを、それでも愛してた。
その出発点が、そのままこの曲の結論になってる。
理屈じゃないんですよ、たぶん最初から。
だからこれは、感動のバラードじゃない。
受け入れてしまった人の歌。抗わないと決めた人の歌。
余談ですが
「ダーリン」を、亡くなった愛猫に変えて聴いてみました。
驚くほど、泣けた。
恋愛の歌だと思っていたものが、命の歌に変わる瞬間がある。
ペットでも、親でも、もう会えない誰かでも。
それが「しるし」の本質なのかもしれない、と今は思っています。